海外での博士課程に興味がありますか?この記事では一例としてノルウェーの博士課程における応募から面接までの流れを簡単に説明しています。
ノルウェーの博士課程では学生という身分ではなく、大学から雇用され、給与が発生します。期間は3年~4年の雇用です。
1.応募条件の確認
ノルウェーの博士課程には通常、修士号が必須です。また、英語力を証明するIELTSやTOEFLのスコアの提出が必要な場合もあります。各大学のウェブサイトに募集要項が記載されているので必ず確認しましょう。
- 必要な学歴
通常は関連する分野の修士号が必要です。また、成績証明も求めらることがほとんどで、通常は修士課程中の平均成績がノルウェーの成績のB相当以上であることが求められます。(Bとは77%以上のことです。) - 英語力の証明
IELTSだとOverall 6.5 以上、TOEFLだと90以上であることが多いです。
2.ポジションを見つける
ノルウェーの博士課程は大学から雇用されるので必ず事前にファンディングされていることが必須条件です。教授や企業と協力してプロジェクトを立ち上げ、研究基金に応募する方法ももちろんありますが、こちらは修士課程をノルウェーでしていなくてノルウェーでの知り合いがいない方にはあまりおすすめできないです。
代わりの方法として、教授があらかじめ研究基金に応募して、ファンディングが確定した博士課程のポジションは公募になるので、公募されているポジションに応募することをおすすめします。
ノルウェーのすべてのアカデミア関連のポジションは Jobbnorge というサイトで公開されます。「PhD」などと検索をかけるとノルウェー国内すべての公募の博士課程ポジションを見ることができます。
3.応募書類の準備と提出
応募には通常以下の書類が必要です:
- 履歴書(CV)
- 修士号の証明書
- 修士課程の成績証明書
- 修士論文
- 英語力の証明書(IELTSやTOEFL)
- 2人以上の推薦人の連絡先(電話番号とメールアドレス)
- モチベーションレター、または研究計画書
応募書類はポジションによってかなり違いがあるので、要項をしっかり確認しましょう。修士課程をまだ卒業していない場合はその旨を伝えれば後からでも大丈夫なことがほとんどです。
オンライン応募フォームに必要書類をアップロードし、期限内に提出します。履歴書とモチベーションレター/研究計画書が採用のポイントになります。自分がなぜそのプロジェクトに貢献できるのかを具体的に示すことが大切です。
4.面接の流れ
書類審査を通過すると面接に招待されます。日本などの遠方の場合は通常オンライン面接です。
面接官は博士課程の指導教官になる教授で、場合によっては事務の方、提携企業の人、オブザーバーの博士課程学生がいたりします。
面接では以下のような流れが多かったです:
- 修士論文のプレゼンテーション
事前に15分ほどのプレゼン資料を準備してくることを聞かれることが多かったです。プレゼンのあとに内容に関する質問をされます。 - 研究テーマの説明を受ける
面接官の教授たちから研究テーマ、またその大学での博士課程の仕組みに関する説明があります。この時点で質問があるかを聞かれます。
博士課程はかなりの労力と時間を費やすので、自分にとって楽しいテーマであることをしっかりと確認できるような質問をすることをおすすめします。 - そのほかの質問
修士課程での経験に基づいてどのように貢献できるかを聞かれたり、研究テーマに関する知識、難しい壁にあたったときの経験を聞かれたりします。面接官によって何を聞かれるかがかなり違うので楽しくお話をしながら自分の長所ややりたいことを知ってもらうことにフォーカスすると良いです。
また、こちらから労働環境や研究の進め方で分からないことがあればどんどん質問していくと良いと思います。
面接では自分のスキルや経験がプロジェクトにどう貢献できるかを伝えることがポイントです。また、ノルウェーでは一定の採用基準を満たしていれば人柄を重視することも多いので、面接はコミュニケーションの取り方が合っているかを(お互いが)確かめる場でもあります。
4.結果通知と次のステップ
面接後、1~2週間で結果がメールにて通知されます。合格後は大学からの正式なオファーを受け取り、サインして送り返して滞在手続きや必要書類の準備を進めます。
まとめ
ノルウェーの博士課程は優しい労働環境と手厚いサポートが魅力です。ぜひ募集要項を見てみてください!
博士課程の労働環境に関してはまた別の記事で書いていきたいと思います。
それでは、Ha det bra!
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